結婚式をしよう

1,000組以上を担当してきたプランナーの結婚式の話

プランナーのつぶやき ~国際色溢れた!結婚式~

皆様こんにちは、マルコです。

今回は"プランナーのつぶやき"ということで

過去に担当した結婚式から、

国際色溢れた結婚式のエピソードをご紹介したいと思います☆☆

国や地域によって結婚式の文化や習慣に違いはあるけれど、

幸せを願う気持ちは世界共通(^^)!と感じられる思い出です。

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◆新郎様はインドの方&花嫁様はフィリピンの方&担当は日本のマルコ

そのおふたりが式場にこられたのは平日の夕方でした。式場からそれほど遠くない場所でレストランを営んでいらっしゃるおふたりでした。実はこのおふたりが式場見学に来られる少し前に、この方々の恩人であるという男性が「実はこういうふたりがいて、このタイミングで結婚式を挙げさせてあげたいんだ。」というご相談にいらっしゃいました。

ヒンディー語タガログ語ももちろん全くわからない、英語も…ごめんなさいレベルの私は少したじろぎましたが、この恩人である男性の思いやりと親切さ(インドやフィリピンの結婚式の感覚がよくわかっていない私に、日本のスタンダードな見積りではビックリすると思うよ!など先に教えてくださったので、おふたりに良い提案ができました☆)にも助けられ、ぜひお任せいただきたい!と思ったのでした。

 

◆素敵なおふたりに無事対面

改めてご本人たちが見学にいらっしゃったとき時には、実はおふたりの可愛いすぎるお子様も同席♥ ときめきました(笑)

新郎様は長年日本でレストランをされていて、親御様も日本に済まれているということで日本語がお上手。新婦様は実は日本語がほとんどわかられず、ここからは私の得意の表情と大振りのジェスチャーと、主新郎様による通訳でコミュニケーションをとることとなりました。

 

◆やっぱり結婚式は花嫁のもの

見学の時はとっても物静かだった花嫁様が、打合せがスタートすると色々な希望や、「フィリピンではこうなのよ」というのをたくさん教えてくださって、とても嬉しかったのを覚えています。日本でウェディングプランナーをしていると考えられないようなこともありました(それはのちほど^^)。担当者としては通常の工程を変えたり、一緒にお手伝いするスタッフたちにその背景から当日の動きまで伝えたりと、いつもとは違うプランニングになりましたが、全員で初めてのことに全力で取り組んだのも良い思い出です。

 

◆日本と全然違ってびっくりしたこと

「フィリピンでは、花嫁は結婚式当日までドレスに袖を通しません。それをすると幸せになれないんです。絶対にだめ!」

これが一番の衝撃でした。最近日本でも大流行中の「ファーストミート(新郎様にはドレス姿を当日まで見せない)」とはレベルが全然違います。

フィリピンの花嫁はドレスの試着すら絶対にしないというのです。一度も。

これは日本の結婚式しか知らない私にとって大変なことでした。日本の花嫁は試着に試着を重ねる方がほとんどで、時には"試着が思う存分できなかった"ということがフラストレーションになってしまったという声をいただくこともあります。

さらに、試着を重ねて選ばれたドレスは、レンタルであっても、高い専門技術でひとりひとりにあわせてサイズ直しを行い、身体にぴったりとしたジャストフィットな状態で用意します。最終フィッティングは1週間前から前日のあいだなど直前に設定し、当日の体型に限りなくあうように微調整をぎりぎりまで行うのです。

当日までドレスに一度も袖を通さないとなると、このサイズ調整や微調整がとても難しい。やばい!!

すぐにドレススタイリストとミーティングです。

花嫁様には身体のサイズだけしっかり採寸させてもらうことと、「ドレスに触らなくて大丈夫なので、見に来るだけ見に来てください」ということをお願いし、当日は信頼するスタイリストと縫いができるアトリエスタッフもスタンバイ。素晴らしいスタッフとなんとか当日を迎えられたのでした。

ーそれまでドレスに関してのオペレーションといえば「サイズが少しでもあっていないなんてありえない」「身体に合わせて完璧でないといけない」と、それだけを最優先で考えていました。もちろんそれは大事なのですが、お客様の願いにまずは応えること、前例がなくても知恵を絞ればできないことってそんなに無いんだろうなと知ったのでした。

でも、試着ゼロで当日を迎えるという経験は後にも先にもこの時だけです!(^^)!

 

◆日本と違ってて楽しかった♩

①フィリピンの結婚式ではそのカップルごとのテーマカラーが存在します。もうこれだけで可愛くないですか?

フィリピンの結婚式はカップルがテーマカラーを決めます。結婚式準備で一番最初にすることは実はこのカラー決め。私が担当したこのおふたりも、「私たちのカラーはオレンジなのよ」と決めていらっしゃいました。

招待状もオレンジ系、テーブルフラワーもオレンジ系、カラードレスもオレンジ系、テーマカラーを考えてコーディネイトできるのが、すごく楽しかったです(^^)

そしてこのテーマカラーは、招待状を通じてゲストにも伝わります。オレンジの招待状を受け取ったゲストたちは、当日何かしらのオレンジを持ったり見つけたりして集まるのです。ドレスがオレンジの方、ヘッドアクセサリーがオレンジの方、靴がオレンジの方etc...この光景がとっても素敵!

 

②ブライズメイド&アッシャーが4組、介添え人として参列。4組のブライズメイド&アッシャーが挙式を見届けました。新郎新婦入場の前に、この4組のカップルも腕を組み入場します。おそろいの衣装でお越しになっていましたが、この方々もオレンジをテーマに衣装を用意されていて本当に素敵でした☆☆☆日本でもブライズメイドは少し浸透してきましたが、アッシャーと組んで挙式に立ち会ったりお手伝いをするスタイルというのは珍しいですよね。挙式もふだんの日本の挙式とは進行などが変わりましたが、これまた素敵でした☆

 

◆おまけ

当日、新郎新婦様の入り時間。待てど暮らせどおふたりが到着しない。スタッフ側でこの後全力で時間を捲けるとしても30分押しが限界か?⇒⇒30分後。来られない。さすがにこれはいかん。当日だし。

【電話した】

新郎様:はーい♩マルコさん

マルコ:本日はおめでとうございますー!・・・今どちらですか??

新郎様:向かってるんだよーん(こんぐらいのテンション)!

    今日が結婚式ってこと、忘れてないよーん(爆笑)

マルコ:(笑ってる・・・)アハハ・・・・・・気を付けてお越しくださいねー!待ってます!

という、日本の新郎新婦様ならパニックになられるぐらいの時間の押しも問題なしなおふたりだったのでした。連絡なく30分遅れられたカップル様は、後にも先にもこのお2人だけでした(笑)

 

今日は日本の結婚式とは違った国際色溢れた結婚式のお話でした。

それにしてもおふたりは元気にされているかなー??

書いていると本当に懐かしく思います。

おふたりだけでなく、

式場に連れてきてくださったおふたりの恩人の男性、

おふたりの可愛すぎるお子様、

インドの伝統衣装でいらっしゃった凛々しく素敵な新郎お父様お母様、

披露宴でテーブルを担当したスタッフを大変気に入ってくださって、最後には「フィリピンに連れて帰りたい」と涙された花嫁のお母さまなど、

素敵な方々が海を越えて集まられた、素晴らしい結婚式でした。

またお会いできる日を楽しみに!(^^)!

 

今回もお読みいただきありがとうございました!