結婚式をしよう

1,000組以上を担当してきたプランナーの結婚式の話

"挙式のみ”がもっと素敵になるポイント(披露宴をする方にも)

長引くコロナ禍のなか、

それでも夫婦となる「節目」として、

また大切な人たちへの「想いを伝える場」として、

感染対策をした上で結婚式を挙げる新郎新婦様も少なくないと思います。

 

式場側も、検温・消毒・換気の徹底はもちろん、

リスクの少ない動線・演出の提案をおこなったり、

当日祝福に盛り上がるゲストの方々に対し、

心苦しく思いながらも安全第一で参加いただけるようお願いしながら、

なんとか幸せな1日を作り上げています。

 

そんな中、

「大人数を呼ぶ披露宴は控えようかな」

「会食(食事)は別の機会に家族だけで静かにやろう」

という配慮などから、

「挙式のみ」というスタイルを選択する新郎新婦様も増えています。

 

一時は、延期をすればまたたくさんの人を呼んで披露宴ができるかもしれない、

と特別措置で延期料を負担して日程変更を提案する式場も多かったのですが、

長期化し出口が見えないコロナ禍で、

「今できる最高の結婚式をしよう」という流れに変わりつつあります。

 

今回は「挙式のみ」の結婚式がテーマです。

「この日を迎えられて本当に良かった!」という一日になりますように。

すこーしだけ裏話も入ってます。

 

(1)ナゼ?もともとは「挙式のみ」に対応していない結婚式場が多い

そうなのです。これから「挙式のみ」のスタイルで式場を探そうとされている方にとっては、まずはこれがポイントです。憧れていたあのホテル。雰囲気が好みのあのゲストハウス。。。残念ながらすべての式場で「挙式のみ」を選べるわけではありません。必ず披露宴か会食を一緒に予約してください、といわれることも珍しくありません。

割合でいくと「挙式のみ」はできない式場のほうが多かったりします。ナゼ?

・・・これは式場の都合といってしまえばそれまでですが、披露宴会場を持っている式場は、料理部門(シェフやサービススタッフですね)や披露宴専任のスタッフ(進行役や親御様の担当者など)がいるなど、結婚式=披露宴ありきで経営されていることが多いためです。

もちろん、披露宴会場自体が大きかったり複数あったりすると、その分、管理費や維持費も必要ですよね。挙式・披露宴が1日に3組行える会場だとすると、この3組の枠を挙式のみで埋めてしまいたくない式場側…というとわかりやすいかもしれません(チャリン)。披露宴に関わる人たち、お仕事なくなってしまいますもんね(T_T) 売上がないところに経費(人件費・維持費ほか)だけがしっかりとかかっちゃうことになるわけですもんね(T_T) 

新郎新婦様の幸せを最優先に考えるうえでも、式場が存続し続けなければならない。。。

そのためにも「挙式のみ」は受けていないという式場が多いというと少し納得かもしれません。

 

(2)今がチャンス?コロナ禍で「挙式のみ」プランを始める式場が増えている

ところが、コロナ禍という未曽有の事態に遭遇し、なんとか「挙式のみ」やそれに近いプランに対応しようという式場がコロナ前より確実に増えています。その背景は…言わずもがなですが、1組でも多くの新郎新婦様に結婚式をしていただくことが、ウェディング業界の未来に繋がるから(背に腹は代えられないところまできているから)です。

実は私も最近、とっても素敵だなと思う都内の式場さんを調べていて、そちらは星付きシェフのお料理が評判の式場なので、やはりもともと「挙式のみ」プランはないのですが、期間限定で「フォトウェディング」「ふたりでの挙式」に「ふたりでのフレンチ」がついているプランが発売されていて感激しました。

私の推測では、実施できる曜日や時間帯が限られているのかな?と思うのですが、ふたりだけなら、あえて平日にお休みをとってゆったりとウェディングデイを過ごすのも有りですよね。

(なぜ実施できる曜日や時間帯が限られるかというと、(1)のお話に繋がりますが、やはり通常は披露宴を実施できるような会場で、"土曜日・お昼から・大安"などの黙ってても売れる(言い方お下品(T_T))好条件の枠を挙式だけの実施で販売することはないと思われるからです(T_T) 申し訳ありません。。。私が代わりに謝ります。。。)

話がちょっとそれましたが、そんな時流が手伝って、以前だと「挙式のみ」や「フォトウェディングのみ」なんてプランは皆無だった素敵な人気式場さんが、こぞってそういったプランを販売しはじめているのが「いま」です。私はもともと自分がやるなら自然体でシンプルな挙式を…という希望が強いので、今がチャンス&ラッキーかもとすら思ってしまっていたりします。

 

(3)式場選び:「挙式のみ」に適している式場は?

実際に「挙式のみ」が可能な式場を探すには、

★ゼクシイネット

zexy.net

★ハナユメ

hana-yume.netし

★みんなのウェディング

www.mwed.jp

★Wedding Park

www.weddingpark.net

などウェディング業界を代表する式場情報&口コミサイトで

「こだわり条件:挙式のみ」などと絞って検索するのが効率が良いわけですが…

その中から更に選ぶときのポイントはあるのでしょうか?

 

◆全天候型に勝るものなし!ロケーション重視より内容充実!

緑溢れるガーデン挙式や、海が見えるガラス張りのチャペルでの挙式。

本当に素敵ですよね。

ですが!「挙式のみ」を選択されるなら天候に左右されにくい屋内一択かも!?

挙式・披露宴両方を行うスタイルであれば、

挙式中に少々の肌寒さや小雨、猛暑、強風など天候不良に見舞われても、

時間にしてその5倍ほどの長さがある披露宴が控えているので、

挙式のマイナス要因なんてどこかに飛んでいきます。

美しく整ったヘアメイクやドレス姿も披露宴中にしっかり写真に収められます。

ですが、「挙式のみ」は挙式が勝負なのです(笑)

できるだけ無風で快適な気温に保たれて照明が安定している(欲張りましょう)屋内で

落ち着いて挙式に集中したい。ヘアメイク崩れていないかな?写真うつりは大丈夫か

な?なんて気にしてたら、あっという間の挙式のひとときがもったいない!

ということから、リスクを伴う屋外と天候次第で大荒れになる挙式会場は△、

なにかと安定の屋内を強くおすすめします。

 

(4)式場選び:「挙式のみ」の相談にいくときにケアしたいポイント

◆ブライダルフェア/相談会でかならず確認しておきたい:挙式前&挙式のトータル時間

まず挙式時間について。

披露宴ありきの日本の結婚式は、近年挙式の時間がどんどんと短くなっていて、

10分ほどで挙式が終わってしまうという会場も

特に、1日に何組も対応が必要な式場(披露宴会場が多い式場)は、

挙式会場であるチャペルなどもその分回転させる必要があるので、

できるだけコンパクトで印象的な挙式をきわめていたりします。

そういったアトラクション的なウェディング(ゲストが最少の時間で到着から待合室⇒挙式会場⇒披露宴⇒出口と移動し続け決して自由に動けない結婚式を勝手にこう呼ぶ(笑))も私は好きなのですが、あくまで披露宴向きだと思っています。

「挙式のみ」にするのであれば、やはり挙式会場でできる限り余裕をもって過ごし、

幸せな1日を味わい尽くしていただきたい。

挙式時間は長ければ良いというものではありませんが、経験でいくと、15~20分は普段から挙式(入場から退場まで)時間が確保されている式場というのが式場選びのひとつの目安になると思います。

 

そして、もうひとつは式場探しのときには盲点になりやすい挙式前の時間。挙式のみの場合は家族に早く集まってもらう必要もないので、30分前集合などで充分と思いますが、30分前には直接挙式会場に入れるのか、入れないけど待合室が利用できるのか、ここは確認することをおすすめします

普段から私が新郎新婦様によくお伝えすることですが、家族や列席者が待合室でどのように過ごすのかは、当日どうやっても新郎新婦様ご自身が確認できないところです。それなのに、家族や列席者にとってはこの待つ時間・空間の印象がおふたりの結婚式の第一印象なんですよ、ということ。そんな目線で当日を想像しながら相談会でプランナーに確認してみてくださいね。

 

◆ブライダルフェア/相談会でかならず確認しておきたい:挙式後の時間⇒ここ大事!!

そして今日お伝えしたい1番のポイントは、挙式後にどう過ごせるのか、新郎新婦様が出発する(着替えて式場を出る)までの時間の過ごし方を確認しておくことです。ここは新郎新婦様にとって思い出深い1日となるかどうかに、とっても影響します。

私が担当するのであれば、挙式後20分~25分はこの特別な空気感のまま、挙式会場もしくは準ずる場所で過ごして欲しい!のです。

何をするのか?…

①ふたりで言葉を交わしましょう 「ありがとう」「緊張したね」「あっというまだったね」「泣いてたじゃんw」……ふたりだけの言葉を挙式後に。緊張と緩和。挙式退場後の新郎新婦様にはおふたりらしさが出ます。

②写真を撮りましょう ふたりの美しい写真をたくさん残しましょう。できれば式場の中、難しければ式場の雰囲気がわかる場所で。何年後でも「あの時のこと」を思い出せるように。 

③大切な人に感謝を伝えましょう もし家族やお世話になった方を挙式に招いている場合は、「挙式のみ」でも花束贈呈や手紙を渡すなどが可能な式場もあります。披露宴をしないから、と諦めず、そういった感謝を伝えるシーンを作ることができるのか、相談会で確認できるとプランナーと希望の結婚式のイメージを共有しやすいのではないでしょうか。

 

(4)式のアイテム:「挙式のみ」だからちょっとふんぱつしたいポイント

①ブーケ&ブートニア(生花)

「挙式のみ」で最もこだわれて、そして思い出に残せるアイテムです。式場のフローリストにオーダーで作るスタイルが多いと思いますので、ここはぜひふたりらしいこだわりの作品にしてください。そして、すこーしお値段が張るウェディングアイテムですが、ぜひ「アフターブーケ」にしてみてください。おふたりの「ブーケ&ブートニア」が押し花に形を変えておうちに届き、手元に置くことができます。「アフターブーケ」は「やっとけばよかったー!!!」という、花嫁が後悔したランキング上位によく入ってくるアイテムです。挙式当日にばたばたっと過ごしていると、プランナーに「アフターブーケどうされますか?」と聞かれても「あ、えーと」と考えているまま二次会へ出発してそのままとか、考えている間にそのまま持って帰ってしまって。。。ということも多いのですが、後で「あの日のあの美しいブーケは、枯れてしまってもうこの世に同じものがないんだ」というのを実感し、「やっとけばよかったー!!!」でしかないそうです。

当日までに注文するかどうかは決めておいて、

予算に入れておいていただくのがオススメです。

bloomade.com

www.kannax.com

最近は格安で花嫁さん自身がセルフで送るようなアフターブーケもありますが、

ここは式場にお願いし、扱っているメーカーに任せたほうが安心です。

ブーケの発送も花の扱いに慣れているフローリストさんが行ってくれることで、

状態が良いままメーカーに届けられたり、

製作開始後もメーカー側との細かいやりとり

(仕上がりについてなど結構確認がよくあるんですよ、実は)も、

すべて式場が良きに計らってくれるので、やっぱり間違いないです。

 

②スナップ写真&動画撮影

こちらも。「やっとけばよかったー!!!」という、花嫁が後悔したランキング上位によく入ってくるアイテムです。

最近では「スナップ写真」=「ポーズをとっての記念写真ではなく、一日をドキュメンタリっぽく撮り続ける写真」はマストでオーダーされる新郎新婦様がほとんどですが、「動画撮影」は悩まれるアイテムの代表かつ「やっとけばよかった」ランキング上位(わりと1位が多い)です。

「多分見ないよねー」という流れでオーダーされないことがほとんどなのですが、映像のもつ力は写真では代われない、とこの仕事をしてきて本当に感じます仕草、声、音、、、動画を見れば一瞬でその日に帰ることができるのは、写真以上です。

私もプランナーをしていて「映像撮っておいたら良かったです」「映像撮ってもらって本当に良かったです」系の思い出がいくつもあるので、またの機会に。。。

「挙式のみ」だからこそ、立ち会えなかった方々への報告にも活用できる、

映像も検討されてみても良いかもしれませんね。

 

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こんな時流になる前から、私は「ご家族だけでの挙式」「ふたりだけでの挙式」スタイルの結婚式が大好きでした。新郎新婦様自身が、ゲストの目線がない分、「ふたりのこと」「結婚式で誓いをたてること」に集中できること、静かで落ち着いた挙式会場内になんだか清らかな空気が広がることなど、経験するとやみつきです(笑)

 

コロナ禍で仕方なく「挙式のみ」を選ぶ新郎新婦様も多いかもしれませんが、

「挙式のみ」だからこだわれること、

「挙式のみ」でも楽しめること、

実は色々あるのです。ぜひ素敵な1日にしてくださいね。